《産業の移り変わり》              年表(業界編)  年表(会員会社編) 

1)第二次世界大戦前の状況

2)戦後の発展


3)産業の現状
   @国際化

   Aユニット化・多角化
   B技術動向










1)第二次世界大戦前の状況
 日本にベアリングが初めて紹介されたのは、1910年頃といわれています。その後、第一次世界大戦を契機に、国産化の要請が高まり、1914年以降多くのわが国ベアリングメーカが設立されました。和製ベアリング第一号は1916年に製造されました。その後、戦時の拡大とともに軍需を主な用途分野として発展しました。


1916年頃の工場
大正時代のボールベアリング製造図

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2)戦後の発展
 戦後は一時期、生産・投資について制約を受けたこともありましたが、自動車や家電などの民需産業の拡大とともに、ベアリング産業も発展を遂げることとなりました。1952年には第1次合理化が始まり、1950年半ば以降には企業の合理化努力に加え、法に基づく政府の支援を受け、発展の基盤を作ってきました。1965年にはISO規格に準拠した新JISが制定され、貿易も拡大しました。
 1970年代、80年代には、欧米との間で貿易摩擦が発生したこともありましたが、わが国業界としては輸出の秩序化に努めるとともに、欧米との間で対話と相互理解を深め、また海外生産を増大させる中で、問題の解決を図ってきました。

              


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3)産業の現状
@国際化
 日本のベアリングメーカは、1970年代に国内の他産業に先駆けて海外現地生産を始めた産業の1つです。特に1985年以降に海外投資は急速に拡大しています。当初通商摩擦回避などの目的で欧米などの需要地における生産活動が始まりましたが、最近は生産コストの安いことなどを狙い最適地生産の傾向が見られます。更に海外に生産施設を設けるばかりでなく、技術研究や製品開発の拠点をも設け始めています。
 日本企業が国の内外で行っているベアリングの生産は、約8千億円になります。世界におけるベアリングの生産額の正式な統計はないものの、およそ2兆数千億円と推計されており、こうしたことから、日本企業の世界における生産全体におけるシェアはおよそ3分の1と考えられます。
 欧米の産業との関係も、摩擦・対立から協調・共生へと移り変わってきました。今日では、米国ベアリング工業会、欧州ベアリング産業連盟と三極業界首脳会合及び専門家会合などを開催し、統計の作成にとどまらず、地球環境対策、不正商品対策、自動車産業のグローバルな展開への対応など、相互に関心のある事柄について、意見・情報の交換を行っております。






各社の海外生産拠点

Aユニット化・多角化
 日本のベアリングメーカは,製品のユニット化・多角化に取り組んでいます。自動車や家電製品において,ベアリングをその周辺部品と一体化させることにより,1つの独立した機能をもたせた構成部品(ユニット)とし,小形・軽量化を図り,組立性などを改善しています。また,先端技術産業の幅広いニーズに対応するため,ベアリングの製品技術を応用したボールねじ,リニアガイド,等速ジョイント、電動パワーステアリング,無段変速機(CVT)などを開発することにより,製品の多角化も行われています。

       

                    自動車用ハブユニット




   

     パワーステアリング                      等速ジョイント




B技術動向
 ベアリングメーカは,より一層の生産の効率化及び環境の保護を図るために,新たな技術開発を行っています。
 ユーザ産業のニーズに応えて,小形・軽量化,高速・高精度化,長寿命化や過酷な使用条件下でも充分な性能を発揮できるベアリングの研究・応用技術の開発を進めています。これらには,超低温・高温下,宇宙などの真空中での用途対応も含まれています。
 また、開発の段階から実際の製品化まで,顧客ニーズに対応するべく技術サービスを積極的に提供しています。



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